INTERVIEW

生活に心地良い彩りを。

climat(クリマット)デザイナー・菅沼 裕子 氏

生活に心地良い彩りを。

climat シリーズのデザイナー、菅沼裕子さんが考える【Cafe Style Design】の心地良さとは?

climat シリーズのデザイナーである菅沼裕子さんは、アパレル大手「トゥモローランド」でのキャリアを皮切りに、現在はアパレルを中心にしたデザイナーおよびバイヤーとして国内外で広く活躍されています。そんな菅沼さんに、“climat” シリーズの特長についてお話を伺いました。

ホテルやカフェのような、心地良さが感じられる家にしようと思いました

climat を手掛けるデザイナー
菅沼 裕子(すがぬま ゆうこ)氏

菅沼さんにとって、アパレルとインテリアは同じようにデザインできるものですか?

トゥモローランドで最初に言われたのが、『アパレルであっても衣食住すべてがバランス良くなければならない』ということでした。私はアパレルの世界に長年身を置いているのですが「食」と「住」にも興味があり、洗練された衣食住のアイテムを取り扱う「THE CONRAN SHOP」に一時在籍していたこともあります。そのため、洋服をつくるときに色や素材を選ぶように、家づくりについても特に違和感はありませんでした。私はパタンナーではないので線は引けませんし、建築家でもないので設計はできませんが、表面にくるものについては自分で選ぶという意味においては同じ仕事ではないかと考えています。

“climat” のコンセプトについてお聞かせください。

「住む人に生活そのものを愉しんでもらいたい」というのが、“climat” のコンセプトです。私自身は2003年に最初の物件をプロデュースし、2011年から再び “climat” を手掛けています。そして “climat” の新たな方向性として行き着いたのは、ホテルやカフェのような心地良さでした。

まずイメージしたのは、ニューヨークのAce Hotelのように、ホテルでありながらまるで自分の家に帰ってきたようにくつろげる心地良い空間です。ホテルのような清潔感のある空間と、カフェのような落ち着ける空間。そんな2つの要素を取り入れることで、心地良さを感じていただけるような家をつくりたいと思いました。もちろん家はファミリーで住むものなので、生活のなかにちょっとした彩りを与えてくれる空間として、ホテルの部屋にキッチンを付けたコンドミニアムのようなイメージにしたいと考えました。

偶然入った銀座のカフェにインスピレーションを得ました

キッチンの床には、モザイク模様の
タイルを使っています。
クラシックな雰囲気は女性にとても好評で、
愛着を持って住むことができそうです
キッチンの床には、モザイク模様の
タイルを使っています。
クラシックな雰囲気は女性にとても好評で、
愛着を持って住むことができそうです

そのイメージはどのあたりに活かされていますか?

どんな色や素材に心地良さを感じるかは人それぞれ異なりますが、私はやはり白とウッドの茶系統の色がベースになると思っています。住まわれる方が家具やリネン類などを入れたときに邪魔しない色や素材が良いのではないかと思い、基本的には白を多く取り入れています。ただ、すべてが白で統一されてしまうと冷たい印象になってしまうので、要所要所にタイルを使っています。例えばキッチンの壁面のタイルは真っ白ではなく、暖かみのあるアイボリー系としています。また、光沢のある素材にすることでコントラストを付けました。

あと、キッチンの床には茶系統のタイルを使って遊びの部分を出しています。このタイルは、偶然入った銀座のカフェの床がこのような色合いでとても素敵な印象を受けたので、同じようなタイルをリクエストして実現しました。デザイン性の高さだけではなく、表面はザラッとしたマット仕上げで、滑りにくいという機能性も兼ね備えています。

随所に暖かみがあるアクセントをつけています

暖かみのあるファブリック素材の壁材を使い、
心身ともにリラックスできる空間とした寝室

リビングやキッチンだけでなく、寝室やバスルームにも素敵なコーディネートが施されていますね。

寝室は、白一色だと冷たい感じがしたので、どこかに暖かみがあるアクセントをつけないと思い、ベージュのファブリック素材を選んでみました。バリのリゾートにあるような壁材で、心が穏やかになるような色と素材を意識しています。

また、バスルームは無機質な印象になりがちなので、キッチンと同じ雰囲気のウッドをあしらってナチュラルな雰囲気にしました。もちろん濡れても問題ない素材を使用しています。旅館のような雰囲気を出したかったのですが、さすがに檜風呂を使うわけにはいかないので、せめて木の雰囲気があればと思いセレクトしたものです。

家の個性は住まわれる方が創り上げていくものではないでしょうか

編目の細かい四角い畳が和室のこだわり。
リビングと調和した、
モダンなコーディネートが特長です
編目の細かい四角い畳が和室のこだわり。
リビングと調和した、
モダンなコーディネートが特長です

デザイナーズ物件というと、デザイナーの主張が強すぎたり、設備がモダンすぎる印象を持っている方が少なくありません。“climat” をプロデュースするにあたり、そのあたりは意識されましたか?

デザイナーの個性が強すぎると、最初はそれを気に入って購入したとしても、デザインや設備が時代に合わなくなったりして、結局は時が経つにつれて飽きがきてしまうように思います。実は私もトイレなどにアクセントカラーを使うことを一時考えました。でも、そういう足し算はなるべくしないほうが良いと考え直しました。

なぜなら、私自身も服を買うときにデザイナーのちょっとした足し算の部分が気になってしまい、結局買わなかったりすることがあるからです。それが一生の買い物といえる住宅であれば、なおさら気になってしまうのではないでしょうか。家の個性は住まわれる方が創り上げていくものであり、一見シンプルすぎるように見えても、結局それが永く愛される空間になるのではないかと考えています。

最後に、これから “climat” を検討される方に、菅沼さんからお伝えしたいメッセージはありますか。

“climat” シリーズは、モダン志向の多い建売住宅のなかでは珍しいカジュアル志向の家づくりを行っています。また、【Cafe Style Desigh】としてホテルやカフェのような清潔感のある心地良さを取り入れ、肩肘張らずにリラックスして過ごせる空間スタイルが特長です。新築でありながらエイジングされたクラシックな雰囲気があり、時を重ねるごとに味わいを深めていくような普遍的な価値を提供しています。

そんな “climat” のコンセプトに共感してくださり、住まう方の個性と感性で毎日の生活を愉しんでいただければ、本当にうれしいですね。